日本には残念ながら中国や韓国などのように国立・公立の性の博物館はないけれど、伊豆の下田や宇和島をはじめ全国に幾つか、
日本・世界の陰陽神・陰陽石から秘画・春画、江戸時代の性具までを展示した個人の博物館がある。
かなり系統だった研究の跡が見られる所から、単にコレクションを並べただけの所とか、特色・温度差はいろいろだけど、
ここ『性神の館』は、2代目館長の大岡さんがこうした取り組みに熱心な人で、今も国内外へ視察収集に出かけたりして質の高い展示を誇っている。
この館がオープンしたのは、大岡さんの父親の代で昭和50年と決して早くはないけれど、4代前が江戸末期から明治にかけての襖の絵師だったそうで、 性に纏わるものを集めては秘蔵していたみたいで、代々その血が受け継がれてか今日の見事なコレクションの数々となったようだ。
館内はテーマごとに整理されている。
第一のテーマが「あなたの地元の面白い祭りやご利益の有る見所」。
それから「海外」「江戸時代の浮世絵と大奥秘蔵の秘具」「動物の性器」「明治・大正の収集品」「中国・韓国・朝鮮の春画」
「江戸〜大人の玩具の歴史」「体位の数々」と順に続いていって、館長の大岡さんが面白おかしく一緒に回って説明してくれる。
こうした貴重なコレクションこそ日本民族が本来誇らなければいけない宝だと思うんだけど、それはともかく興味本位でもいいからぜひ一度は覗いてもらいたいものだ。